それから数日間はまさにある種の恋煩いのようなものであった。
自宅と会社の往復にそれらの16ミリカメラの写っている雑誌を常に携帯し、
暇があるとそれらのカメラの出ているページを広げ、「うーん」とか「はあー」
などと呻いたりため息をついたりしているのだった。
会社から仕事で外に出るたびに、
銀座『サクラヤ』にまた行きたくてたまらなかった。
椎名誠 著「まわれ映写機」(幻冬舎刊)より
椎名誠
1944年東京都生まれ。作家。これまでの主な作品『犬の系譜』『岳物語』『アド・バード』『中国の鳥人』『黄金時代』など。旅の本も数多く、趣味は焚き火キャンプ、どこか遠くへ行くこと。公式インターネットミュージアム「椎名誠 旅する文学館」
1985年に開催された「つくば科学万博」がそうであったように、
来年2020年の東京オリンピック、パラリンピックは新たな映像の進化を
目の当たりにするエポックメイキングな出来事となるでしょう。
よりリアルに、よりインタラクティブに進化した映像コミュニケーションは、
人々の感性に直接訴えかけ、ただ鑑賞するだけではない領域に踏み込んで
いくことになるでしょう。
銀座サクラヤはそんな時代に提供されるべきサービスを目指して
こらからも邁進して参ります。